スーファミRPG

【女神転生外伝 ラストバイブルⅢ】レビュー:メガテンシリーズの異端児(良い意味で)

この記事で解決できること

  • 女神転生外伝ラストバイブルⅢっておもしろいの?
  • 他のRPGとどう違う?
  • 世間の評判は良い?悪い?
  • どんな機種で遊べるの?

今回はそんな疑問を解決します。

「ラストバイブルⅢ」は1995年3月4日にアトラスから発売されたRPGです。

本作は有名な「女神転生シリーズ」の外伝的作品に当たります。

女神転生と言えばダークな世界観で有名ですが、本作はファンタジー色強めでライトな雰囲気。

とはいえ「悪魔会話」や「悪魔合体」など代表的なシステムはしっかり継承しており、シリーズファンもしっかり楽しめる作品です。

今回は、そんな本作の魅力を紹介するとともに、2022年現在のプレイ方法と具体的にかかる費用などもあわせて解説します。

記事内容

  • 評価スコア
  • 6要素評価
  • アンケート評価
  • リメイク情報とプレイ方法2選
  • 口コミ評価
  • 似たオススメゲーム2選

女神転生外伝 ラストバイブルⅢの個人的評価スコア

項目点数
ストーリーの良さ★★★★★ (5)
キャラの魅力★★★☆☆ (3)
難易度バランス★★★☆☆ (3)
戦闘システム★★★★☆ (4)
他RPGにない独自性★★★★☆ (4)
ボリューム・やり込み★★★★☆ (4)
合計点23点 / 30点満点

ゲーム評価の基準

  • 15点以下=クソゲー
  • 16~20点=惜ゲー
  • 21~25点=良ゲー ← 本作はココ
  • 26~30点=神ゲー

本作がオススメな人

  • 女神転生シリーズのファン
  • モンスターを仲間に出来るRPGが好きな人
  • ストーリーを重視する人

オススメじゃない人

  • 女神転生はダークな世界観しか許せない人
  • エンカウントが多いRPGが苦手な人

女神転生外伝 ラストバイブルⅢの6要素評価と感想

さきほどのスコアをもとに、本作の特徴を6つの要素で解説していきます。

  • ストーリーの良さ
  • キャラの魅力
  • 難易度バランス
  • 戦闘の面白さ
  • 他RPGにない独自性
  • ボリューム

ストーリー ★★★★★(5)

本作はファンタジー感が強く、「女神転生」として見ると違和感はありますが、ストーリーはハッキリ言ってイイです!

✅あらすじ

15年前、エネルギー資源である「ラピス鉱石」を巡って激しい戦争が繰り広げられていた。

その戦争は「5大ポリス戦争」と呼ばれ、30年もの長きにわたり続いたが、クリーン・エネルギーを供給する永久機関「フェレスト」が発明されたことにより集結。

世界は平和を取り戻した。

そして現在、5大ポリス戦争で「シャドーウォーカー部隊」として戦った英雄グレンは、同じ部隊の隊長だったアレクを訪ねようとしていた。
その矢先、アレクの訃報が届く。

時を同じくしてヒートの村では子供たちの惨殺事件が発生。

さらにはグレンが住むラガの村にも不穏な足音が近づいていた…

✅ストーリーの難解さ

事の発端は、シャドーウォーカー部隊が5大ポリス戦争下の任務中に偶然遭遇した「ある事件」が関係しています。

過去と現在の関係性を理解する必要はありますが、良質なシナリオ展開のおかげでストーリーは分かりやすいです。

ですので、ストーリーに関してはそこまで構える必要がなく、普通にプレイしていると分かるレベル。

✅ストーリーの魅力

本作のストーリーは端的に言うと「重厚かつシリアス」です。

序盤こそキャラクターのテンションが高いので、シリアスさはあまり感じられません。

ですが、中盤以降からは物語が大きく動き、そこからの展開が怒涛のようで先が気になること間違いなし。

モチ

他の女神転生シリーズとはテイストは違いますが、良質なストーリーは必見。

「ストーリーの良さ」は最高評価の★5です。

キャラの魅力 ★★★☆☆(3)

本作のキャラクターの魅力は以下のとおり。

✅キャラクタービジュアル

人間はかわいらしいデザインですが正直そこまで魅力的なビジュアルではないですし、魔獣のデザインもイマイチ(女神転生ファンは特に)。

ラスボスも「もうちょっとカッコよくできたのでは…」という感じは否めません。

とはいえ「ダサすぎて萎える…」というほどではないので、気にならない人はそこまで気にならないかと。

✅キャラクターの設定

仲間キャラの設定については、皆が個性的。

  • 戦争の英雄
  • 古代文明の戦士
  • 魔法学校の女教師
  • 動物に憑依する少年
  • 死神の異名を持つ男
  • 魔界を統べる魔王

それぞれのキャラクター背景もしっかりと深掘りされるため、非常に魅力的です。

モチ

個人的にビジュアルは「女神転生シリーズ」の方が好みですが、キャラ設定は一人ひとり個性があって〇。

以上を踏まえて本作の「キャラの魅力」評価は★3。

難易度バランス ★★★☆☆(3)

本作の難易度はかなり優しいですね。ライトユーザーでもサクサク進められるレベル

戦闘はザコ・ボスともに「ガンガンいこうぜ」で大概なんとかなりますし、謎解きも頭をひねるほど難しいものはありません。

終盤の終盤まではマイルドな難易度ですが、ラスボス戦だけはご用心。

「えっ、急にどした!?」ってくらいにはちゃんと強いです 笑

全体を通して見ると、ライト層にはほどよく、ゲーム慣れしている人には物足りない、ってくらいの難易度です。

モチ

若干歯ごたえが足りないことを踏まえて「難易度バランス」の評価は★3!

戦闘の面白さ ★★★★☆(4)

本作はドラゴンクエストのようなオーソドックスな戦闘システムが採用されています。

独特なのは、敵である悪魔を仲間(仲魔)にして戦闘に参加させられる点。

お気に入りの悪魔を合成で作り出して、主人公たち人間と共闘させられるのはやはりメガテンシリーズの醍醐味ですよね。

残念なのは主人公シエルと弟ルディがパーティーに固定されることが多く、人間の仲間の入れ替え自由度が低いところです。

✅戦闘時の演出・アクション

ドラクエ式の戦闘なので、自陣キャラは戦闘画面では表示されずアクションなどは無し

とすると「攻撃時のエフェクトや演出」が戦闘を盛り上げる大事な要素になりますよね。

その点はご安心を。カッコよくて派手なので地味~な戦闘画面に飽きることはないでしょう。

✅戦闘のテンポ

本作では「オート戦闘」が可能なので、1戦闘あたりのテンポはかなり速いです。

ただ、致命的なほどにエンカウント率が高い

いくらオート戦闘で操作のわずらわしさは減っても、4~5歩進むたびにエンカウントは結構こたえます。

頻繁に入るエンカウントにイライラしやすい人にとっては、かなりのマイナスポイントになるかと。

✅戦闘のBGM・効果音

BGMぬきにラストバイブルⅢを語ることはできません。それぐらい神ってます。

本作のサントラはゲーム発売から16年後に出るという、まさかのサプライズ登場でした。

それだけ切望されていた、という捉え方をしてもおかしくはないでしょう。

ちなみに音楽の良いRPGってバトル曲が秀でていることが多いんですが、本作はそれに加えてフィールド曲も良い!

バトル曲では、

  • Battle IV 魔界でのバトル曲
  • Battle V 中盤~のバトル曲

バトル曲以外では、

  • Field I    序盤フィールド曲
  • Devil Forest 魔界の森

あたりが個人的には特にお気に入りです。

BGMだけでお腹いっぱい大満足になるほどの良曲揃いなので気になる人は要チェック。

以上のように、鬼エンカウントでイライラする場面はありますが、演出面とBGMは秀逸。

モチ

ということで、本作の「戦闘の面白さ」の評価を★4とします。

他RPGにはない独自性 ★★★★☆(4)

本作独自のシステムを挙げるなら以下の2つ。

  • 仲魔システム
  • 魔獣合成

✅仲魔システム

ラストバイブルⅢでは他のメガテンシリーズ作品と同じように、敵との会話を成功させると仲魔にすることができます

この会話を成功させるには、敵の「感情の変化」に沿ったトークを展開する必要があります。

敵(魔獣)の感情は、

  • 普通
  • 喜び
  • 怒り
  • おびえ

などがあり、その時々の感情に合ったトークができて仲魔になった瞬間は地味に快感。

✅魔獣合成

その名のとおり仲魔にしている魔獣同士を合成させて、新しい魔獣を誕生させるシステムです。

魔獣合成を行うには、

  • 合成師のところへ行く
  • 魔法「コンバック」で行う

という2つの方法がありまして、手軽に実行できます。

新しく誕生する魔獣の特徴は以下のとおり。

  • 合成素材の魔獣から魔法を継承できる
  • ミューテーション(合体事故みたいなもの)が発生すると特殊な魔獣が生まれる

素材から魔法を継承できるので、基本的には合成するほど強くなっていきます

ミューテーションはアイテムを使うと故意に引き起こすこともできるので、何が生まれるか分からないスリルあり。

仲魔システムも魔獣合成も他のRPGにはない、コレクター心を擽られる唯一無二のシステム。

モチ

ということで本作の「他RPGにはない独自性」の評価を、評価は★4とします。

ボリューム ★★★★☆(4)

本作のボリューム、やり込み要素については以下の通り。

✅クリアまでの時間:約30~40時間

ストーリー自体はちょうど良いくらいの長さ。

ただ、鬼エンカウントのせいでどうしてもクリアまでの時間は長くがちです。

✅やり込み要素

個人的な本作のやり込み要素は以下の2つに尽きます。

  • 隠し魔獣を探す
  • 魔獣合成を極めて最強の魔獣を作り出す

メガテンやペルソナすべてに言えることなんですが、コレクター心をメチャクチャくすぐられて全部集めたくなるんですよね。

ほとんどポケモンと同じ感覚です 笑

モチ

ということで「ボリューム」の評価は★4です。

女神転生外伝 ラストバイブルⅢの口コミ

筆者とは違う視点からの評価も気になりますよね。

本作の口コミを集めたので参考にして下さい。

キャラクターやグラフィックがライト感覚でとっつきやすかった。
それにゲームシステムや難易度は他の女神転生シリーズと遜色なし!

やりごたえがあって面白かったです。

キャラクターの魅力を引き出す演出がGOOD!

モンスターと会話をすることで仲間に引き込めるシステムも斬新で面白かった。

ストーリーの展開が激しすぎて、物語がよく分からなかった。

それ以外の音楽とか戦闘部分がすばらしかっただけに残念。

人間が、弱い…泣

女神転生外伝 ラストバイブルⅢのリメイク情報とプレイ方法2選

「ラストバイブルⅢ」はリメイクはされていませんが、2015年1月28日から「Wii U」のバーチャルコンソールで配信されました。

しかしながら「ニンテンドーeショップ」のサービス終了に伴い、2023年3月28日をもってソフトの販売が終了します。

※ニンテンドーeショップへの残高の追加も、2022年8月31日に終了しています。

それ以降の残高追加の方法については、こちらの『Nintendo Switch サポート』に詳細があるのでご覧ください。

ということで、「Wii U」を除いて2022年10月現在に本作を遊ぶには、

  • スーパーファミコンで遊ぶ
  • レトロゲーム互換機で遊ぶ

この2つの方法から選びましょう。

それぞれの遊び方について、

  • メリットとデメリット
  • 遊ぶために必要なモノ
  • 費用(2022年10月調べ)

を以下でまとめているのでご参考下さい。

本体・ソフトともに価格は変動しますので、あくまで目安としてご覧ください。

①スーパーファミコンで遊ぶ

メリット

  • もっとも安価で購入できる
  • 流通量が多いので容易に手に入る

デメリット

  • 出回っているのはほぼ中古品
  • ジャンク品を掴まされる可能性がある

スーパーファミコンでプレイするために必要なものは、以下の2つ。

  • スーパーファミコン 本体
  • ラストバイブルⅢ ソフト

✅スーパーファミコン本体の価格相場

Amazon (配送料込み) 2022年10月現在

状態最安値
中古・可¥2,950
中古・良い¥3,980
中古・非常に良い¥6,900

✅ソフトの価格相場

Amazon (配送料込み) 2022年10月現在

状態最安値
中古・可¥2,400
中古・良い¥6,979
中古・非常に良い¥9,980

②レトロゲーム互換機で遊ぶ

レトロゲーム互換機とは?

スーパーファミコン向けに作られたソフトを、そのまま使用できるように他メーカーが設計・製造したもの

メリット

  • 機種によっては高画質・高音質で遊べる
  • 携帯機であれば場所にとらわれずに遊べる

デメリット

  • 価格はピンキリだが、高品質のものは高額
  • 全てのソフトに対応していない機種もある

レトロゲーム互換機で遊ぶために必要なものはこちら。

  • レトロゲーム互換機
  • テイルズオブファンタジア ソフト

上述のとおり、レトロゲーム互換機は種類が多くて値段も数千円~数万円まで幅広い。

今回は据え置き型と携帯型、それぞれ評判が良いモノを1機種ずつ紹介しますね。

✅レトロゲーム互換機(据え置き型)

レトロフリーク BASIC

  • レトロゲーム11種類分を遊べる「レトロフリーク」のスーファミ限定版
  • 電池が切れてセーブできないソフトも、本体に保存できる
  • HDMIで出力されるため、高品質な映像と音声でプレイできる
  • microSDをセットした状態でソフトを接続すると、ゲームをmicroSDにインストール可能

✅レトロゲーム互換機(携帯型)

スパボーイ ハイバービーチ

  • 4.3インチスクリーンを採用 (アクセプト比は4:3と16:9に対応)。
  • 充電式リチウムイオンバッテリー搭載で、最大10時間の継続稼働。
  • 据え置き型と違い、サッと持ち運べてどこでもプレイ可能。
  • すべてのSFCソフトに対応しているわけではない点は注意が必要。

以上、本作を遊ぶ2つの方法について解説しました。

購入を検討する際の参考にしてみてくださいね。

最後に一つ注意点。中古品を購入する時は、トラブルを防ぐために最低限以下の点に気を付けましょう。

①動作チェック済か
②バッテリーは生きているか
③ソフトの劣化具合は許容範囲か
④パッケージ、取説の有無
⑤販売元の評価はどうか
⑥送料の有無

女神転生外伝 ラストバイブルⅢに似たおすすめゲーム2選

おすすめ① 大貝獣物語


ストーリー重視の方にはこちらのソフトもおすすめ。

戦闘システムも基本的にはドラクエ風のオーソドックスなタイプなので取っつきやすい。

大貝獣物語についてはこちらの【レトロゲームRPGレビュー】大貝獣物語の魅力を徹底解説をご参考ください。

おすすめ② 新桃太郎伝説

大貝獣物語と同じくハドソンの名作和風RPG。

世界観は違いますが、とにかくストーリーが神がかっています。

道中の胸くそ展開はキツめですが、全体的に高クオリティな作品。

心からお勧めしたい一本。

新桃太郎伝説については【レトロゲームRPGレビュー】新桃太郎伝説の魅力を徹底解説!で詳しく紹介しています。

女神転生外伝 ラストバイブルⅢまとめ

それでは今回のまとめです。

この記事の要約

  • ラストバイブルⅢの評価スコア
  • ラストバイブルⅢの6要素評価
  • ラストバイブルⅢの口コミ
  • ラストバイブルⅢのリメイク情報とプレイ方法
  • ラストバイブルⅢに似たオススメゲーム紹介

今回は「女神転生外伝 ラストバイブルⅢ」をレビューしました。

世間では「ライト版の女神転生」と言われているとおり、難易度は控えめで世界観もファンタジー風

なので一見低年齢層向けのような印象を受けますがそんなことはありません。

仲魔システムや魔獣合成の面白さ、シリアスなストーリーなどは女神転生の要素をしっかりと感じさせるものでした。

シリーズファンも、メガテンをやったことが無い人も楽しめる作品です。

他にもスーパーファミコンの名作RPGを教えて!」って方は、下の記事がオススメです。

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