
レンタルスペースを運営したいんだけど、どんなスペースがあるの?
それぞれの特徴と、ぶっちゃけ一番稼げるスペースを教えてほしい!
今回はこんな悩みを解決します。
この記事前半で紹介する「代表的なレンタルスペース5つの特徴」を理解すると、各スペースの特徴と運営難易度が分かります。
記事の後半では、「稼ぎ方に応じた運営スペースの決め方」を解説しているので、自分が理想とする稼ぎ方ができるスペースが見つかるでしょう。
本記事の内容
代表的なレンタルスペース5つとその特徴
どんなスペースを運営するか決める3つの問い
それではどうぞ。
代表的なレンタルスペース5つとその特徴

さっそく代表的な5つのレンタルスペースを紹介します。
①パーティースペース
②レンタルスタジオ(ダンス)
③レンタルスタジオ(撮影)
④貸会議室
⑤レンタルサロン
それぞれの特徴を詳しく解説していきますね。
①パーティースペース
まずはパーティースペースの特徴からお伝えします。
パーティースペースの良い点
・客単価が挙げやすい
・長時間の予約が入りやすい
・飲み会需要は尽きない
パーティースペースの難点
・店舗数が多い=競合が多い
・内装と家具にセンスがいる
・初期コストが大きい
・清掃や管理が大変
・競合が多い
それぞれを以下で具体的に解説しますね。
パーティースペースの良い点
基本的に飲み会需要は廃れる可能性が低いです。
・ママ友会
・女子会
・歓迎会
・送別会 など。
内装や家具が利用者のニーズにハマれば、定期的な利用にもつながる可能性は高いです。
また飲み会だと2時間3時間利用は当たり前なので、一回当たりの単価も上がりやすい。
つまり「稼ぐ」という面だけで見れば、他の用途よりも大きく稼げる確率が高いと言えます。
パーティースペースの難点
レンタルスペース
=パーティースペース
と多くの人が認識するぐらい、パーティースペースの数は多いです。
つまり競合が多いということ。
特に都市部に固まっており、出店エリアを入念に選ばないと売り上げが上がらず撤退の憂き目にあう可能性が高いです。
パーティースペースで競合に勝つためには、
・インテリアをプロに外注する
・地域最安値
・毎回清掃で常に綺麗なスペース
・他にはない独自のコンセプト
このような特徴を出していく必要があるでしょう。

大きく稼げるポテンシャルは高いが、その分強いライバルが多く難易度は高いスペースだと言えますね。
②レンタルダンススタジオ
次にレンタルダンススタジオの特徴を紹介します。
レンタルダンススタジオ良い点
・ダンス教室や個人練習の需要が多い
・小スペースでもできる
・定期顧客がつかみやすい
・ダンス人口は減らないと予想
レンタルダンススタジオの難点
・ダンス可能物件が少ない
・クレームが起こりやすい
・騒音・振動対策が必要
良い点と難点を以下で具体的に解説します。
レンタルダンススタジオの良い点
ダンス人口は年々増加しており、ストリートダンスだけを見ても国内で600万人を超えます。
さらに以下の追い風も吹いています。
・学校での必修化
・キッズダンサーの増加
・ダンス人気の高騰
この追い風によって確実に若者達に浸透しており、ダンス需要はこれからも増え続けるでしょう。
小スペースでも需要はあり、パーソナルレッスンや個人練習をするなら、7畳(約12㎡)のフロアがあれば可能です。
ダンス教室のインストラクターがスペースを気に入れば、定期顧客になり安定した売り上げが見込めます。
レンタルダンススタジオの難点
最大のネックは物件が見つかりにくいことです。
やはり騒音や振動によるクレームは、家主にとっては迷惑でしかありません。
物件のオーナーもできれば普通に住居として使ってくれる人に貸したいですよね。
なのでダンス可能物件を探すときは、家主への説得材料として騒音対策をまとめた資料を用意しておくことをオススメします。

筆者も事業計画やクレーム対策などをまとめた資料を用意してました。
ただし資料を用意しても物件探しは難航しがちなので、数を回る覚悟は必要です。
③撮影スタジオ
次に撮影スタジオの特徴を紹介します。
撮影スタジオの良い点
・客単価が高い傾向
・廃墟ですらスペースになる
・クレームが比較的少ない
撮影スタジオの難点
・インテリアはセンスが必要
・機材費が高額
それぞれを以下で具体的に解説します。
撮影スタジオの良い点
一時間あたりの料金が他用途のスペースよりも高い傾向にあります。
それに大規模な撮影だと機材の搬入と撤収の時間も含めて予約されるので、一回の予約で大きな売り上げになることも。
それに他の用途では使い道がなさそうな屋上や廃墟スペースも、撮影者からすれば魅力的なスタジオになり得ます。
実際に廃墟スタジオを運営しているテルさんのブログ記事が参考になるかと。
撮影スタジオの難点
屋上や廃墟は素のままで絵になるからいいですが、ハウススタジオは内装が重要。
インテリアデザインに自信がある人はいいですが、基本は外注するのが無難でしょう。
クラウドワークスで探せば見つかります。費用は掛かりますが後々のことを考えると依頼した方がコスパは良いかと。
後は機材代が高額なのもネックですね。
スタジオに常備している機材スペックがイマイチだと、利用者のニーズは満たしにくいですよね。

多くの集客を見込みたいなら機材への投資は必要だと言えるでしょう。
④貸会議室
4つめは貸会議室の特徴をお伝えします。
貸会議室の良い点
・初期費用が安い
・部屋が汚れづらく管理が楽
貸会議室の難点
・リピート客がつきにくい
・大きく稼ぎづらい
・リモート時代で逆風
貸会議室の良い点と難点をそれぞれを以下で解説します。
貸会議室の良い点
最大のメリットは初期費用が安いことです。
極論、テーブルと椅子とホワイトボードがあれば始められるので、設備や備品代は圧倒的に少額で済みます。
また管理のしやすさも魅力ですね。
パーティースペースなら少なくとも2~3回の利用につき一回は清掃に入る必要がありますが、貸会議室では週1回の清掃でもやれなくはないです。
管理の手間がかからないので、できるだけ楽に運営したい人向けのスペースです。
貸会議室の難点
貸会議室は単発利用が多くリピート客がつかみにくいです。
好立地、低単価、備品完備などの強みがあれば可能性はありますが、そもそもの貸会議室の性質上、リピートの獲得は難しいと言えます。
更にここ数年でリモート文化が大きく発展したことによって、わざわざ会議室に集まる必要性が薄れてしまいました。
こういった時代の変化も貸会議室にとって大きな逆風となっています。
大きく稼げる可能性は低く、難易度はかなり高いですね。
⑤レンタルサロン
最後は「レンタルサロン」を紹介します。
レンタルサロンの良い点
・リピート利用されやすい
・狭小ワンルームでも運営できる
・必要な設備が少ない
レンタルサロンの難点
・内装はセンスが問われる
・整体師やエステティシャンを探す必要がある
それぞれを以下で具体的に解説します。
レンタルサロンの良い点
整体師やエステティシャンを顧客として獲得できれば、長く利用してもらえます。
患者さんにとってもコロコロ場所を移されるのは困りますしね。
よって安定的な売り上げを見込めるスペース形態だと言えます。
また施術台を置けるスペースさえあれば運営できるので、狭小ワンルームでもOK。
他に揃える設備も多くないので、コスパも良いスペースだと言えますね。
レンタルサロンの難点
さきほどコスパが良いと書いたばかりですが、内装にはお金をかける必要があるかと。
とくにエステ利用を目指すなら部屋の雰囲気作りは必須です。
壁紙や小物、アロマなどは利用客の増減に大きく影響するので、やはりプロに外注するのが無難ですね。
さらにそもそも論として、整体師やエステティシャンの集客方法も考えなければなりません。

とはいえ上記の問題さえクリアできれば、安定して稼げるポテンシャルを秘めたスペースです。
【レンタルスペース運営】どの用途で運営するか決めるための3つの問い

ここまで代表的なレンタルスペースを5つ紹介しました。
次は「どの用途のスペースを運営するか」ですが、以下の3つの問いに沿って決めていきましょう。
①どれだけ稼ぎたいか
②どれだけ手間をかけられるか
③初期費用はいくらか
ひとつずつ解説しますね。
①どれだけ稼ぎたいか
ひとつめの問いは「どれだけ稼ぎたいか」です。
まず自分が1か月でいくら稼ぎたいか明確にしておくと、用途はかなりしぼられます。
例えば1店舗で、家賃や光熱費などを差し引いた最終利益を月10万円と仮定します。
その場合、各スペースの難易度は以下のような感じになるかと思います。
パーティールーム | やり方次第で可能 |
ダンススタジオ | 定期顧客がいないと厳しい |
撮影スタジオ | やり方次第で可能 |
貸会議室 | ほぼ無理 |
レンタルサロン | 定期顧客がいないと厳しい |
上の図をもとに考えると月10万円稼ぎたいなら貸会議室を選ぶべきではない、ということになります。
さらにダンススタジオやレンタルサロンの場合も、戦略を練らないと達成は難しいでしょう。
このように、まずはどれだけ稼ぎたいかを自身に問うてみるとしぼられていきます。
「月に〇万円稼ぎたい」と数字を明確にすると、自分に合ったスペースが見えてくるはずです。
問2.どれだけ手間をかけられるか
「どれだけ手間をかけられるか」を決めておくこともスペースの用途選びに重要です。
なぜならどのスペースを運営するかによって、かかる手間は大きく変わるから。
レンタルスペースでかかる手間とは、例えば以下のようなもの。
運営でかかる手間
・清掃作業
・クレーム対応
・消耗品の補充
・設備・備品の交換
これらの頻度をスペースごとに表わすとこんな感じ。
清掃 | クレーム | 補充 | 備品交換 | |
---|---|---|---|---|
パーティー | 多 | 多 | 多 | 多 |
ダンス | 並 | 多 | 並 | 少 |
撮影 | 並 | 並 | 並 | 並 |
会議 | 少 | 少 | 少 | 少 |
サロン | 並 | 少 | 並 | 並 |
上図のように、運営するスペースの用途によってかかる手間は違います。
例えばパーティースペースは大きく稼げるポテンシャルがある分、手間もかかることが分かりますね。
逆に貸会議室は稼ぎにくいですが、手間は圧倒的に少なく済みます。

どれだけ手をかけられるか想定しておくことで、運営を始めてから「こんなはずじゃなかった」と後悔しなくて済むでしょう。
問3.初期費用はどれだけ出せるか
最後は「初期費用はどれだけ出せるか」を考えましょう。
レンタルスペース運営を始めるには、初期費用50万~100万円が相場と言われています。
でも、50万円と100万円ってメチャクチャ差があると思いませんか?
この差はどんな用途のレンタルスペースを運営するかによって生まれます。
※もちろんエリアや立地、部屋面積等も大きく影響しますが、今回は置いときます。
初期費用項目の例
・内装費用
・設備費用
・備品代
・家具代
上記費用に賃貸契約料(家賃の5~6倍くらい)を合わせた金額が初期費用となります。
スペースごとにざっくり初期費用の傾向を見るとこんな感じかと。
内装 | 設備 | 備品 | 家具 | |
---|---|---|---|---|
パーティー | 高 | 高 | 高 | 高 |
ダンス | 並 | 並 | 並 | 少 |
撮影 | 高 | 高 | 高 | 少 |
会議室 | 少 | 少 | 少 | 少 |
サロン | 高 | 並 | 並 | 並 |
賃貸契約料はどのスペースでも変わりませんが、内装費や設備費などで初期費用は何十万円レベルで差が出ます。
なのでスペースの用途を決める際には、初期費用も考慮に入れて検討しましょう。

上述の2つの問い「どれだけ稼ぎたいか」「どれだけ手間をかけられるか」も併せて考えると、よりクリアになるはずです。
運営するレンタルスペースの用途によって稼ぎは変わる!

それではまとめます。
【本記事の要約】
【5つのレンタルスペースとその特徴】
①パーティースペース
②レンタルダンススタジオ
③撮影スタジオ
④貸会議室
⑤レンタルサロン
【どんなスペースを運営するか決める3つの問い】
①どれだけ稼ぎたいか
②どれだけ手間をかけられるか
③初期費用はどれだけ出せるか
今回は5つのスペースの特徴と、運営スペースの用途の決め方について解説しました。
どのスペースを運営するかによって、稼ぎやすさも手間のかかり方も初期費用も違います。
本記事の3つの問いを自身に投げかけて、自分に合ったスペース選びをしてくださいね。
それでは今回は以上です。
「これからレンタルスぺースを副業で始めたい!」という人は、下記の「【レンタルスペース開業】最初にやっておくこと11選」をご覧ください。